不動産経営における赤字について

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赤字と聞けばどうしても悪いイメージが付きまといますが、全ての赤字が悪いわけではなく、「実は儲かっている」「節税となっている」場合もあります。つまり、良い赤字もあるということです。

良い赤字と悪い赤字は不動産経営においても、同様にあります。

この記事では、不動産経営における赤字がどんな状態であるか、「良い赤字」と「悪い赤字」の違いについても解説いたします。

 

赤字とはどんな状態か

一般的に赤字とは支出が収入を上回っている状態です。

収入>支出なので赤字が続けば、資金が減り続け、やがては事業が倒産してしまう恐れもあります。

不動産経営においても「家賃収入−支出(経費)=家賃所得」の金額がマイナスであれば赤字となりますが、全ての赤字が悪いとも言い切れません

 

不動産経営における良い赤字

(1)帳簿上では赤字だが実際は黒字のパターン

 
帳簿上では赤字でも、実際のキャッシュフローは黒字で回っている場合があります

何故なら、建物には時間の経過とともに下がる資産価値を経費計上できる「減価償却費」があるからです。この減価償却費は実際に支出をせず、帳簿上だけでの計上となるため、大きな節税効果を生みます。

例えば、家賃収入が200万円で、管理費や固定資産税にかかった経費の合計が170万円と仮定します。ここで減価償却費が50万円なら、帳簿上の経費は170+50=220万円で、トータルで20万円の赤字になります。

この20万円の赤字は給与所得などの他の所得と通算できるので、赤字分だけ所得税や住民税を低くできます。

実際は、200万円-170万円=30万円で儲けがあるにもかかわらず、帳簿上で赤字となり、他の所得を節税できるのです。よって、この場合は良い赤字となります。

 

(2)貯蓄よりも効果的に物件が取得できるパターン

 
これはローン返済による赤字が良い赤字となるパターンです。

例えば、毎月1万円の赤字が出るキャッシュフローの物件を1,500万円の20年ローンで購入した場合、単純計算で20年後には1万円×12×20=240万円の赤字を抱えて物件を取得します。

一方で、コツコツと貯蓄をして20年後に物件を購入する場合、年間で75万円、1ヶ月で6.25万円必要になります。もし、目標額が貯金できない場合、物件取得に20年以上の期間がかかることになります。

これは言い変えれば、240万円の赤字で20年で物件が取得できる場合と、20年以上の期間がかかる可能性があり1,500万円を貯めなければならない場合を比べた時、後者の方が得ですよねということです。

 

不動産経営における悪い赤字

悪い赤字とは、原因が「空室が続いて家賃収入自体が減少した」、「設備の不具合が続いて経費が予想以上に高くついた」、だった場合の赤字です。

利益を得られないまま、費用だけがかかり続けてしまうのであれば、いずれ事業を続けられなくなってしまいます

また、収益の低い物件は価値が下がるケースが多いので、金融機関からの担保評価が低くなったり、売却の際に買い手が付かなくなる可能性が高くなります。

 

まとめ

不動産経営では、全ての赤字が悪いというわけではありません。

時には赤字を利用した節税によって、利益を得るということもできるのです。このようなテクニックを意識すれば、より経営の成功率も上がるでしょう。

ただし、節税にばかり気を取られていると、収益が落ちこみ、悪い赤字へ転向してしまう恐れもあります。収益を上げることも意識して経営に取り組んでください。

 


 

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この記事を書いた人

大学卒業後、不動産会社で4年ほど実務を経験。
その後、会計事務所に勤務しながら税理士資格を取得し、不動産業界での経験を活かして不動産会社や不動産投資家の税務サポートに従事。